集患にも影響?多様な会計方法に対応するクリニックレジの重要性|クリニック特化の自動精算機

集患にも影響?多様な会計方法に対応するクリニックレジの重要性

「そろそろキャッシュレス決済にも対応すべき?」「今のレジでも十分だけど変えるといいことある?」

近年、医療サービスの在り方が変化する中、クリニック経営においても新たな視点が求められています。

その一つが、患者さまの利便性を重視した会計システムの導入です。従来の現金のみの対応から、さまざまなキャッシュレス決済への対応に関心が高まっています。

こうした時代のニーズに対応していくことで、患者さまの利便性や満足度があがるため、結果として選ばれるクリニックになるでしょう。

この記事では、クリニックにおいて多様な会計方法に対応していくことの重要性と、患者さまに選ばれやすいクリニックのレジについてくわしく解説していきます。

1. 現代の患者ニーズとクリニックの会計方法

経済産業省の「2023年のキャッシュレス決済比率」によると、支払い全体の約4割がキャッシュレス決済となっています。

キャッシュレス決済は、文字どおり現金のやり取りをしないのが特徴で、以下のような種類があります。

クレジットカード

カード会社が支払を立て替えて、後払いする方法

デビットカード

自分の銀行口座から即時支払いされる方法

電子マネー

あらかじめカードやスマホに現金をチャージ、現金を電子データ化しバーコードを読み取ることで支払う方法

QRコード決済

スマホ(アプリ)にクレジットカード、電子マネー、銀行口座などを登録し、QRコード認証によって支払う方法

参考:キャッシュレス決済の“いろは”|経済産業省

 

日常生活のあらゆる場面でキャッシュレス決済を利用するケースが増えてきました。

コンビニなどでのお買い物から公共交通機関の利用まで、現金を使わずに済ませる人が増えています。

この流れは医療サービスの分野にも及んでおり、クリニックでも多様な支払い方法を求める声が高まっています

ャッシュレス決済は、スピーディで便利なだけでなく、現金の受け渡しを最小限に抑え、接触機会を減らせるため、感染症対策としても有効です。

多くの患者さまは、忙しい日常の中で、クリニックでの待ち時間はできるだけ短くしたいと考えています。

長い待ち時間は誰しもがストレスを感じ、患者さまによっては満足度を低下させてしまう要因にもなり得ます。

つまりスムーズで迅速な会計が求められているわけです。

キャッシュレス決済は、会計時間を短縮するとともに、スムーズな会計体験を提供する手段として効果的です。

多様な支払い方法が普及する現代において、クリニックでもそれに対応すべく、効率的な会計システムを導入し、待ち時間の短縮とともに、患者さまの利便性を高め、満足度を向上させていくことが重要になるでしょう。

関連記事:病院の自動精算機の使い方4ステップ!クレジットカードの使い方も解説

2. 多様な会計方法が集患に与える影響

多様な会計方法に対応すると、患者さまの利便性を高めるだけでなく、クリニックの集患力にも影響します。

影響を与えると考えられる主な要素は以下の3つです。

  • 多様な選択肢を持たれている患者さまの満足度向上(リピート率の向上)
  • 口コミや評価サイトでの高評価
  • 現金以外の支払方法を好まれる患者さまの受診率

それぞれくわしく紹介していきます。

多様な選択肢を持たれている患者さまの満足度向上(リピート率の向上)

近年、支払いの選択肢としてキャッシュレス決済といったサービスが業種を問わず普及していますが、それらを使えるようになると満足度が向上するでしょう。

患者さまが希望する支払い方法でスムーズに会計を済ますことができれば、クリニックに対する評価も高まります

使い勝手のよい快適な会計を求める患者さまがリピーターとなり、患者増につながる可能性があります。

口コミや評価サイトでの高評価

支払い方法の選択肢が増えると、口コミや評価サイトでの高評価につながることもあります。

最近では飲食店の口コミのように、医療機関を選ぶ際にインターネットの口コミや評価サイトを参考にする人が多くなっています。

初めて利用するクリニックで支払いを含む評価のポイントが多ければ、来院するきっかけにもなり得ます。

会計の種類が選択でき、システムの利便性が評価されることで、クリニックの知名度が上がり、新規の患者さまを獲得できるでしょう。

現金以外の支払い方法を好まれる患者さまの受診率

支払いの種類が多ければ、現金以外の支払い方法を好む患者さまが受診しやすくなります

消費者庁の令和3年版消費者白書によると、キャッシュレス決済の利用率は2020年の段階で20〜40代で7割以上、50、60代でも半数以上の人が利用しています。

とくに、30代では8割を超える人がキャッシュレス決済を利用している結果となりました。また、同年のデータでは日本のキャッシュレス決済の利用率を上回る諸外国が多くなっています。

【諸外国のキャッシュレス決済利用率】

韓国

93.6%

中国

83.0%

オーストラリア

67.7%

イギリス

63.9%

シンガポール

60.4%

カナダ

56.1%

アメリカ

55.8%

日本

32.5%

参考:キャッシュレス将来像の検討会(概要版)|経済産業省

これらの国から、医療を求めて来日する外国人や在留の外国人も増えています。

キャッシュレス決済に慣れている外国人が医療機関を受診した場合、当然のようにキャッシュレス決済を求めるでしょう。

日本人だけでなく、キャッシュレス決済に慣れている外国人まで幅広い患者さまがキャッシュレス決済を提供するクリニックを好む傾向があります。

さまざまな会計方法に対応できれば、地域のほかのクリニックとの差別化が図れます。 逆にまわりのクリニックの多くがすでに対応済であり、まだ対応していない状況であれば、マイナスの印象を持たれてしまうかもしれません。

地域での競争に勝ち抜くためにも、グローバル化に対応するためにも、時代のニーズにあった会計システムが求められるでしょう。

3. クリニックにおける自動精算機のメリット

さまざまな会計方法に対応する上で、自動精算機の導入は効果的です。自動精算機には以下の3つのメリットがあります。

  • 会計業務の効率化によるスタッフの負担軽減
  • 感染症対策
  • 経済的なメリット

それぞれ解説していきます。

会計業務の効率化によるスタッフの負担軽減

自動精算機の導入により、会計業務が効率化されるでしょう。

クリニックは多いところで半日に100名以上の患者さまが来院し、限られた医療事務やスタッフが受付の業務をおこなうこともあります。

その中で、急な対応を強いられることもあるでしょう。すると業務に集中できなくなり、ヒューマンエラーが起こりやすくなります。

会計業務が自動化されることでこのようなスタッフの負担が減少し、ミスも少なくなります。

また、会計業務の自動化により、スタッフはほかの重要な業務に集中できます。患者さまの対応やレセプト業務など、より専門性の高い業務に時間を割けるでしょう。

人為的なミスを減少させ、正確な会計処理が可能になることも自動精算機の大きなメリットです。これにより、会計トラブルのリスクが低減します。

さらに、電子カルテやレセコンと連動することでよりスムーズな会計を実現できるでしょう。

感染症対策

非接触型の自動精算機は、感染症対策としても有効です。

コロナ禍を経て、非接触への関心が高まり、自動精算機の導入を検討するクリニックや病院が増加しました。

自動精算機の導入により、患者さまとスタッフの接触が減少するため、感染に対して安全性を確保できます。

経済的なメリット

自動精算機の導入には、高額な初期投資が必要で、機械本体だけでも200万~500万円ほどの金額になるものもあります。

その他にも保守費や工事費などさまざまな管理費用がかかるため、安い買い物ではありません。

しかし、長期的に見ればスタッフの業務が効率的になり、スタッフの配置を減らすことで、人件費を削減できます。

また、スタッフのミスが減少するため、業務の効率化によるコストパフォーマンスの向上が期待できるでしょう。

費用を抑えて自動精算機を導入したいクリニックさま向けに、下記の記事で安く導入する方法を紹介しています。ぜひ、参考にしてください。

関連記事:自動精算機をクリニックに導入するメリット7選!費用負担を抑えて導入しよう

4. 導入時のポイント

多様な会計方法に対応するシステムを導入する際は、「適切なシステム選定」と「スタッフの教育とトレーニング」が重要です。

クリニックの規模や患者層、予算に応じた適切なシステムを選びましょう。高額なシステムを導入しても、クリニックに見合わない機能ばかりで使いこなせなければ意味がありません。クリニックの現状を検証して、機能や価格帯が適正なものを導入しましょう。

また、新しいシステムを導入する際は、スタッフへの十分な教育とトレーニングが欠かせません。

スムーズな運用のためには、全スタッフがシステムを理解し、適切に操作できることが重要です。そのため、導入前は、システムのトレーニングをする必要があります。スタッフの負担が増えないように、余裕を持ったトレーニングのスケジュールを組むようにしましょう。

関連記事:クリニック向け自動精算機の価格と導入のポイント

5. 将来の展望:デジタル化とクリニック経営

医療のデジタル化である医療DX(デジタル・トランスフォーメーション)は、今後さらなる加速が予想されます。

日本政府も医療DXを推進しており、クリニックの経営や運営がデジタル化によって大きく変わることが期待されています。

レジシステムも例外ではありません。

IoTやAIを活用した次世代の会計方法が普及し、より効率的で利便性の高いシステムが開発されるでしょう。

このような変化に対応するため、クリニックのレジシステムも定期的に見直してアップデートをおこなう必要があります。

最新の技術や時代のニーズに適応した対応が求められるでしょう。

*DX(デジタル・トランスフォーメーション):デジタル技術を活用してビジネスプロセスやビジネスモデルを変革し、新たな価値を生み出す取り組み

まとめ

クリニックで、多様な会計方法に対応するレジシステムを導入することは、患者さまに選ばれる一つの要素になるでしょう。

システム導入の際には、クリニックの規模や特性に合わせた最適なシステムを選ぶ必要があります。

また、導入後は、スタッフのトレーニングを徹底し、適切な操作をおこなうことにより、スムーズな運用ができるでしょう。

MEDIREGI」では、運用の安定化を徹底サポートし、クリニックの業務効率化にコミットします。医療DXコンサルタントから、クリニックに合わせた運用の提案が可能です。サポートサービスをフルに活用して、クリニックの業務効率化と患者満足度向上を目指しましょう。

 

参考サイト・文献

独立行政法人情報処理推進機構(IPA):DX白書2023

著者PROFILE

スマートクリニック事業推進室長 原拓也
スマートクリニック事業推進室長 原拓也
医療機器メーカー営業としてキャリアをスタートした後、医療ITベンチャーにて生活習慣病向けPHRサービスのプロダクトマーケティング責任者をはじめ、メルプWEB問診の事業責任者を経験。その後、クリニック専用の自動精算機・自動釣銭機の商品の企画・開発を手がけ、現在は「医療を便利にわかりやすく」をミッションにスマートクリニックの社会実装に向け同事業の企画・推進を担当。